花園町通りリニューアル

松山市の中心部にある「花園町通り」が2017年に松山の新たなシンボルロードとして整備されました。

花園町通りは、松山の交通や商業の拠点である松山市駅と、松山城の足元・城山公園とを結ぶ道ですが、堀之内の市民球場や競輪場、四国がんセンターなどの移転等により通りの交通量は減少し、放置自転車が増加するなどの課題がありました。その通りを人のための街路として整備しようと取り組まれたのがこの計画です。

その長さは約250メートル。6車線の道路を2車線に縮小し、代わりに自転車道や最大約10メートルの歩道に再分配するとともに、アーケードの撤去・無電柱化や建物のファサード整備、芝生広場やウッドデッキなどの整備により、良好な景観の創出と賑わいの場づくりが意図されています。


この街路も元は車のための道路(副道)として利用されていたスペース。歩道にあったアーケードは撤去され、歩道には石を敷き詰めて電線は地中に。県産木材を用いたデッキやベンチが設えられ、植栽が通りを彩っています。


駐輪場の自転車止めも前輪を止めるだけのスッキリとしたデザイン。自転車のための自転車道は洗出しのコンクリートで舗装されています。

花壇に用いられている材料もシンプル。耐候性鋼でしょうか。


花園町がリニューアルしてから、愛媛を中心とした飲食や雑貨などのブースが並ぶ「お城下マルシェ」も地元の手によって開催されるようになりました。

こちらは歩道の工事中の様子(2017年)。建物のファサード整備は完了している状況です。それぞれの店舗にはオーニングが整備されています。松山市ではロープウェー通りでも同様の整備を行い、オーニングの色も統一されましたが、花園町通りではそれぞれが異なる色を選択できるようにしたようですが、カラートーンが揃えられ、落ち着いた雰囲気を獲得しています。




花園町通りリニューアル

  • 所在地:愛媛県松山市花園町他
  • 竣工:2016年(東通りのファサード整備)・2017年(リニューアル)
  • 計画・設計・デザイン等:松山アーバンデザインセンター  株式会社設計領域・ナグモデザイン事務所

えひめ建築めぐり

愛媛・松山を中心に、グッとくる建築や街並み、街の活動などを紹介します。 運営:瀬戸内アーキテクチャーネットワーク

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