松前町ホッケー公園内便益棟

2017年えひめ国体のホッケー会場にもなった松前町のホッケー公園。オランダ製の青い人口芝を使用し、えひめ国体を機にホッケーの聖地を目指しています。


そのホッケー公園内にあるトイレと倉庫を含む便益棟がかっこいいよと聞いて見に行ってきました。

国体の競技の為に訪れた人がどれだけこのトイレに気を留めたかはわかりませんが、確かにかっこいい!

2つの半円をずらし真ん中にガラスの庇を軸にしたシンプルな構成です。曲面の打ち放しコンクリートの表情や片持ちでグッと伸びた庇などかっこよさを感じるいいデザインです。

松前町のHPに上空からの写真がありました。青い人工芝のグランドのそばに半円をずらした便益棟があることがわかります。

丹下健三が設計したことで有名な名建築、代々木体育館も円をずらした構成です。丹下健三は円をずらすことで競技が行わられる中心点を明確にし選手・観客の集中力を高めることや、数多い観客に対し入口出口がわかりやすくなることなどの効果を上げていました。


(代々木体育館の構成。日経xTECH記事参照)


この松前町のホッケー場のトイレにそこまでの考えがあったのか、必要なのかは置いておきますが、設計した人のちょっとした遊び心のような気もします。


それでは中を見てみましょう。

外側(外皮側)はコンクリートの打ち放しですが、内側は漆喰が塗られていました。硬いコンクリートの質感と柔らかいい雰囲気の漆喰塗りが素材感にメリハリを与えていました。壁や床の仕上げ材がスパッと変わる歯切れの良さもかっこよさを伝える要素のような気もします。

鉄骨で枠組みしたガラス屋根の庇をささえるコンクリート頬杖?のディテール。


半円内部がトイレや倉庫として利用されていますが、ずれの部分にベンチを配置したりうまく空間も利用されています。

トイレ内部もトップライトで明るく清潔感を感じます。


実はこの便益棟を見学した時点では誰が設計したのかインターネットで調べても出てこず、わかっていない状況でした。

そこで記事を書き始める前に松前町社会教育課に問い合わせのメールを送ったところ後日返信がありました。


・・・・・

この度お問合せメール、ありがとうございました。

下記に、お問合せメールの御回答を記載しておりますので

ご確認下さい。

松前町ホッケー公園便益棟につきましては、リージョナルデザイン株式会社が

設計をしております。

よろしくお願いいたします。

・・・・・

とのことで早速ググりましたが、新居浜市にある会社でまちづくり関係のお仕事をされているようでした。

HPからは建築建築感は出ていませんでしたが、同じ愛媛県にいるのでいつかリージョナルデザイン株式会社の方々にお会いした際にはお話をしてみたいと思います。


松前町ホッケー公園内便益棟

  • 所在地:愛媛県伊予郡松前町鶴吉118-1

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