ミウラート・ヴィレッジ
四国松山には、建築家・長谷川逸子さんが設計を手掛けた建築が点在しています。「徳丸小児科」を皮切りに、1980年代を中心に住宅やテナントビルなどが立て続けに建てられましたが、「ミウラート・ヴィレッジ」もそのひとつです。
ミウラート・ヴィレッジは私設の美術館で、三浦工業(株)の創業者であり陶芸家として活躍された故・三浦保さんの自作の陶板画や、三浦さんに共感する作家の作品が展示されています。
自然光を取り入れた展示スペース、コンクリートボックスによるアトリエ、空中に浮かぶ金属葺きのゲストハウス。能舞台の設けられたストーンサークルの置かれた庭園も屋外の展示空間として利用されています。
この美術館は、長谷川さんと三浦さんとの度重なる対話から生まれたものであるとのこと。不等辺四角形が好きだ、といった三浦さんの語りは、奥に進むにつれ少しずつ天井が高くなる空間にも反映されています。
- 初出:瀬戸内アーキテクチャージャーナル DOTS vol.1
- 設計:長谷川逸子/長谷川逸子・建築計画工房
- 所在地:愛媛県松山市堀江町1165-1
- 主要用途:美術館
- 竣工:1998年4月
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